No.1827 アフターコロナの利益倍増計画②(繰越)
2020年05月16日
4>
住宅業界の
キャッシュフローコーチ
出口経尊(でぐちみちたか)です。
緊急事態宣言の解除で
少し明るい雰囲気に
なってきたのではないでしょうか?
景気は気持ちに左右されるので
前向きにいきましょう。
今回もアフターコロナに向けた
V字回復、利益倍増計画の続編を
お伝えします。
前回は利益目標を決めるための
『返済』についてでした↓
No.1826 アフターコロナの利益倍増計画①(返済)
| お金を貯めていた会社は有事に強かった |
今回のテーマは繰越、
家計だと貯金です。
お金のブロックパズルだと
前回の返済の下のところです。

この時期に貯金の話?
ナンセンスな話かもしれませんが
今すぐは無理だとしても
アフターコロナでやりましょう
という話です。
繰越を増やそうとしたら
利益を増やす必要があるわけで
引かれる税金も多くなります。
税金を極力抑えたいのは
出口も同じですが、
買う必要が無い物まで買って
過度に節税するのは
納税するより現金が残りません。
例えば、200万円の利益なら
約30%の60万円が税金で
税引後利益は140万円になります。
この60万円を減らすために
利益を100万円に圧縮したら
約30万円が税金で
税引後利益は70万円です。
利益を半減すると
税金も半減しますが
税引後利益も半減します。
当たり前のように
誰でも分かる計算ですが、
これに様々な感情が入ると
経営判断に影響します。
でもそのお気持ち、
凄く分かります(笑)
その感情を抑えて
毎年利益を出し続け
現金を貯めてきた工事会社では
今、攻めの姿勢になっています。
この時期にしか人が来ないと
兵力を増やすかの如く
人財の採用に力を入れています。
実際、今までは考えられない
若手や学歴の方を採用できました。
かつ採用された人たちも
厳しい時期だからこそ
感謝の気持ちがあります。
雇用する側、される側の
バランスがコロナでガラッと
変わりました。
| 繰越の必要性について |
ホワイトボードに
繰越(貯金)の目的を2つ書いてみました。
万一の備えと将来の設備投資です。

キャッシュフローコーチの定番です。
1つ目の目的は万一の備えで
これは有事への対応です。
今だとコロナが有事です。
ここ数年だと台風や豪雨などの水害。
あと、震災などキリがないほど
いつ来るか分からないリスクがあります。
被害に遭うと売上が0、9割減は
コロナで現実に起こってしまいました。
建設業の中で最もコロナの影響を
受けているリフォーム業だと
建材の納期の遅延から始まり、
次は感染リスクで需要が先延ばしに
なっています。
コロナに関しては緊急融資制度や
持続化給付金、雇用調整助成金など
支援が沢山ありますが
一部の被害だとそうはいきません。
そのためにも借入を含め
現金を潤沢に持っておく必要があります。
潤沢な現金の基準の1つが
固定費+返済の何か月分にするかです。
計算式で書くと
(固定費+返済)×〇か月
過去のブログでもご紹介しています↓
No.1789 固定費+返済の何カ月分必要?
コロナの場合は先が見えないので
〇のところは12か月を推奨しています。
他に経営者や主力メンバーの
病気や怪我のリスクもありますが
それは保険で予め回避できます。
保険によっては
経営者が亡くなった場合
借入分を保障する商品もあります。
繰越(貯金)の2つ目の目的は
将来の設備投資です。
先ほどの採用の強化は
将来の設備投資と近いです。
設備ではないですが
人への投資です。
あと、工事会社だと機械の購入、
工務店だと商品パッケージの購入、
ショールームや支店などの
設備投資です。
機械や車両は
これから程度の良い中古品が
安く出てくるでしょう。
あと、後継者問題に
コロナショックが加わって
売りたい会社が増えているので
M&Aの資金として貯めるのも
良いのではないでしょうか?
繰越を積み上げるのは
税金や時間がかかる話ですが
中長期計画に組み込むことで
ビジョンをより早く実現させ
倒産リスクを最小限に抑えます。
今回は繰越の必要性と
利益倍増計画の繋がりを
お伝えしたのですが
いかがだったでしょうか?
前回の返済と
今回の繰越については
動画でも取り上げていますので
ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=DsRzad87-5g
次回は減価償却費の繰戻について
お伝えします。

では、また明日。
メルマガでは、ブログに公開しない
コンサル事例等をお伝えしています。
登録も購読も無料ですので
ぜひ、下記URLよりご登録ください。
週一メルマガ『今週の出入口』
http://shinraku.biz/emailmagazine/
事業相談、社内研修、講演等につきましては
下記より、お問い合わせください。
http://shinraku.biz/contact/